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つながりを築き、未来を見据える

大阪・関西万博開幕1周年 日本で受け継がれる英国パビリオンのレガシー

2025年に半年間にわたり開催された大阪・関西万博は、4月13日に開幕から1年を迎えました。英国パビリオンは万博期間中、日本の皇室、英国をはじめ各国の王室、首脳、アーティストならびに200社以上の英国企業を含む120万人を超える方々をお迎えし、2025年10月の閉幕とともに役割を終えましたが、その理念と成果は、現在も日本各地でレガシーとして受け継がれています。

英国パビリオンの成果

2025年の大阪・関西万博では、英国パビリオンに120万人を超える来場者をお迎えし、「ともに未来をつくろう」(Come Build the Future)をテーマに、英国が誇る文化、創造性、イノベーションの魅力を紹介しました。万博での英国の取り組みは、日英両国が今後どのように未来を共に築いていけるのかを展望する貴重な機会となりました。

英国から18の貿易使節団が英国パビリオンを訪問し、イベントを通じて新たなビジネスと経済の関係を深めました。使節団にはウェールズとスコットランドを含む200社以上の英国企業が参加しました。マンチェスターと大阪のような地域間連携の強化を含め、新たなパートナーシップが生まれました。

また、万博における英国のビジネスプログラムは、女性のリーダーやSTEM分野で活躍する女性をサポートするイベントを通じ、女性の経済的エンパワーメントを支援することに注力しました。万博をきっかけにした会社同士の連携は、すでに多くの価値を生むビジネスにつながり、今後も多くの連携が期待されます。

日本各地で新たな役割を得た英国パビリオンの「形あるレガシー」

英国パビリオンは単なる展示ではなく、英国が持続可能な開発と循環型デザインに真剣に取り組んでいる姿勢を示すものでした。モジュール構造で建設されたパビリオンは使用後の廃棄を前提とせず、再利用を見据えて設計されました。

英国政府は、建設・運営パートナーと連携し、持続可能な解体作業を進めました。英国企業ES Global(ESG)がこの作業を主導し、可能な限り、機材や資材は返却・再利用・リサイクルされました。業務用厨房機器など多くの運営資産もレンタルで提供されており、使用後は返却・再活用されることで廃棄物を削減し、製品のライフサイクルを延ばします。

こうした取り組みは、英国が循環型経済に真摯に取り組んでいることを示すものであり、イノベーション、環境責任、そしてレガシーという英国と日本が共有する価値観とも結びついています。 2025年大阪・関西万博でISO 20121が採用されたのは大変意義深いことでした。

万博終了後、その展示品や備品の多くは、日本各地で新たな役割を得て活用されています。主な寄贈先は末尾の一覧でご紹介しています。

地域の特色やニーズに合わせて寄贈された品々は持続可能性に貢献する一方、英国と日本の友情と万博の成功を示す、形あるシンボルとなっています。福山市では毎年5月に「福山ばら祭」が開催されるなど、「ばらのまちづくり」に力を入れています。関西国際空港の電話ボックスは、「人と人をつなぐ」という空港と共通の役割が与えられました。2024年1月の能登半島地震で被災した石川県珠洲市では、NPO法人「HOME-FOR-ALL」が運営する「みんなの家」にティーセット、ベンチ、テーブル、家具などが寄贈され、復興に向けて地域の方々の集いに活用されています。ブリティッシュ・スクール・イン 東京には、ポータブルステージと照明が寄贈され、生徒さんたちがミュージカルを演じるなど有効に活用されています。英国パビリオンの庭園を彩った植物は、東京都の駐日英国大使公邸の庭園に移植されました。万博が閉幕してから初めての春を迎え、元気に育っています。

日英の次世代リーダーを育成するイニシアチブ「MUSUBI」

British Ambassador standing with three MUSUBI pioneer partners in front of MUSUBI banner at UK National Day, World Expo, Osaka Kansai 2025

英国が大阪・関西万博を通じて残したもう一つの重要なレガシーが「MUSUBI」です。2025年5月22日の英国ナショナルデーにおいて、リサ・ナンディ文化・メディア・スポーツ大臣から発表されたもので、日英間の人と人との交流を深め、共に未来の課題に立ち向かい、さらなる可能性を引き出すためのリーダーシップを育むことを目的としています。

Taking its name from the Japanese word musubi「結び」という日本語に由来するこの新たな取り組みは、日英パートナーシップにおける革新的な官民連携プロジェクトです。民間からの資金協力を得て、奨学金、スポーツ・文化交流、ビジネスにおける女性のエンパワーメントなど、持続可能な繋がりと機会を創出する多様なプログラムを展開します。

実践的かつ参加者の積極的な体験に重きをおくプログラムや異文化間の協働、インパクトのある取り組みを通じて、MUSUBIは日英の次世代のリーダーが成長・協力し、前向きかつ活気ある環境を創出します。これにより、今日の課題に対応しつつ、未来の可能性を活かす国際人材の育成を目指します。

ジュリア・ロングボトム駐日英国大使は、英国パビリオンのレガシーについて次のように述べています。

「2025年大阪・関西万博の開幕1周年に際し、英国パビリオンのレガシーが日本で確実に受け継がれていることを嬉しく思います。関係者の皆様にあらためて心よりお祝いと感謝を申し上げます。展示品のような形あるレガシーに加え、「MUSUBI」を通じた日英両国の次世代のリーダー育成への投資が、長年にわたって継続することを強く願っています。英国パビリオンは今後も日本の皆さまとつながり続けます。」

マイケル・ブライス在大阪英国総領事は、英国パビリオンを通じて深まった日英間のビジネスのつながりについて、次のように述べています。

「一年前の4月13日、大阪・関西万博を舞台に人と人、そしてビジネスにおける6か月間の交流が始まりました。万博終了後も日英間の投資と貿易を通じた関係は広がっており、英国パビリオンの展示物は日英の変わらぬ友情の象徴として関西地方をはじめ日本各地で新たな役割を歩み始めています。関わってくださったすべての皆さまに、そして頂戴した励ましの言葉に心より感謝申し上げます。」

展示品寄付先
赤い電話ボックス関西国際空港(大阪府泉佐野市)
バラの株ばら公園(広島県福山市)、1970年大阪万博記念公園(大阪府吹田市)
ティーセット、ベンチ、テーブル、家具、厨房機器、IT機器など「みんなの家」(石川県珠洲市狼煙町)
英国国旗(ユニオンジャック)旧長崎英国領事館(長崎県長崎市)
ポータブルステージ、 照明ブリティッシュ・スクール・イン 東京(東京都世田谷区)
庭園の植物駐日英国大使公邸の庭園(東京都千代田区)